そのねこがうたうとき

物語偏愛者の詭弁と戯言

ボカロを聴き始めて1年経ちましたよ

ボカロの歴史自体、歴史と言えないぐらい浅いものだけど、僕のボカロ歴もかなり浅くて、やっと1年ぐらい聴いたかなというところ。自分がボカロを聴き始めてぴったり1年かはわからないけど、今日は僕がボカロを聴き始めるきっかけになった曲が1周年を迎えた日だ。

最初はバカにしていた

たぶん、僕はボカロを聴き始めるまで、ボカロのことをバカにしていた。というかほとんど関心を抱いていなかった。ボカロの存在はそれとなしに聞き知ってはいた*1んだけど、「歌を歌わせられる萌えキャラ」程度の認識しか持っていなかった。だって、実際傍から見たらそれ以上でも以下でもないでしょアレ(苦笑)

僕自身はボカロに遭う前から音楽は好きだった。でもボカロの歌う歌なんて、何かのカバーか、オリジナルと言ってもいかにもオタクっぽいネタっぽい妙なものだけだろうという酷い先入観を持っていて、ボカロの曲を聴いてみようなんて気はこれっぽっちもなかった。音楽はお金を出して買うなり、聴きに行くなりするのが当然であって、ネットで探してほいっと聴くなんて常識は、当時の僕の中にはまったくもって見当たらなかったわけだ。

で、聴き始めたきっかけなんてのは、特にない。去年の春頃からちょこちょこはてなに首を突っ込んでいたのだが、たまたまホッテントリに入っていた曲が目に入り、そのブクマの多さ、サムネイル、厨二な僕にピッタリなタイトルなどに少し引かれて、クリックしてみただけだ。それがsupercellの『ブラック★ロックシューター』だった。

度肝を抜かれた。僕が考えていた「VOCALOID」のレベルを遥かに超えていた。なんだこれはと。普通にアニソンじゃねェかと*2。動画のクオリティも高すぎだろと。こんなすげェもんがポンポン上がってンのかボカロって世界は!?と。一発で引き込まれた。

ちなみにそういう過程があるので、僕はこの曲とsupercellへはかなりの愛着を持っている。超定番だろうがJ-POP的だろうが、ボカロに一切の興味がない一般層だった僕のような人間を引き込む力を持つ、supercellというアーティスト集団には一目置いている。

「こちら」へ引きずり込むお手伝いを

僕はたまたま『ブラック★ロックシューター』に出遭うことができて、この世界に入って来れた。逆を言えば、この曲に遭うことがなければ未だにボカロなんて聴いてなかったかもしれない。そこの壁って紙一重なものだけど、その紙一重に阻まれて「こちら」に来ずにいる人は多いと思う。

特にVOCALOIDという癖の強いコンテンツだと、やたら強い先入観を与えやすいし、その先入観がまた、こちらへ入ってくることを阻害する。こういうのは実際に一度体験してみないと魅力がわからないのだが、その「最初の体験」に踏み出すまでの一歩って大きいよなァと。

ついでに言うと、一歩踏み出した後の道のりも僕の場合はしんどかった。何を聴いたらいいんだろう?*3 自分が好きな曲に出遭うためにはどうしたらいいんだろう?ってのがまったくわからない。一般流通している音楽なら雑誌を見たり、友人と情報交換をしたりって手があるのだけど、ボカロの場合はどちらも使えない。だから『ブラック★ロックシューター』に出遭ったあとも、数カ月はろくにボカロを聴かなかった気がする。いくつか適当に聴いているうちに、次第にタグ(「VOCAROCK」とか)の法則がわかってきたり、はてなに入りこむ中でブクマやダイアリーを使って探したりして、お気に入りの曲を見つけられるようになっていったけど。

終いには自分がボカロについてブログを書くようになったのだから、今度は向こう側から「こちら」へ人を呼び寄せるきっかけを作れたら、そのお手伝いをできたらいいんだろうと思う。でも、ボカロにまったく関心がない人ってこういうブログを覗きさえしないだろうからな……。せめて、一歩こちらへ踏み出した人を、さらに引き込める手助けぐらいはできるといい。あのときの自分は路頭に迷ったが、今度は路頭に迷わないように。

まァ僕の話だけに終始せず、ずっと言われていることだけど、一般の音楽マニアとボカロ廃の間のキャズムって如何ともし難い。ここをどうにかしないことには、音楽としてのボカロの躍進は、どこかで行き詰ってしまうのだろうな。まだ1年しか聴いていないけれど、これからもずっと聴いていけたらいいのだが。

*1:例のTBS某番組を見ていたので、アレにより植え付けられた先入観は大きかったと思う。

*2:アニソンのテンションの高さは大好きですw

*3:オタク系コンテンツには必ず、その文脈を理解するために必要な「定番」があるものだろうと考えていた。実際あるのだけど。