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そのねこがうたうとき

物語偏愛者の詭弁と戯言

初音ミクの発散と収束

オチも大した考えもなく、つらつら思ったことを書いてるだけのエントリーなので、あまり期待はして読まない方がいいかと思います。普段から期待なんてされてないけどね!

ちなみに「収束」「発散」は大学で習った数学用語だけど、当方文系につき間違って使用している可能性もあります。まー言葉の綾ってことで。

初音ミクの発散

初音ミク」は発散する。

初音ミクって何?」っていう問いに対する答えは、なかなか一つに限定しにくいもので。それはキャラクターを指す可能性もあれば、単なるDTMソフトでもあるし、「歌い手としての初音ミク」ってのもまた別物と言っていいのかもしれない。その辺りの多義性はさんざか指摘されてきているのだが、いまだに問題になったりする。この前の「白いクスリ」騒動でクリプトンが当該動画の削除を申請したときも、そのことが問われたりした。

さらに言えば、キャラクターとしての初音ミクもまた一人じゃない。楽曲によってアンドロイドだったり、アイドル歌手だったり、恋する女子中学生だったり、さまざまな設定を付加される。クリプトンが定めた公式設定が少ないから、二次創作の幅も広がっているのかもしれない。ボカロP一人ひとりで、定義する初音ミクが違う。

声だけなら統一されてるのかなと思ったら、最近「違う声のミク」が生まれようとしている。

 表情をつけるにも限界がある。もともとの歌声の表情が1種類しかないからだ。「シャウトした声がほしい」「リンのようにメリハリのあるミクの声があれば」といった要求はこれまでも多かったが、単一の声では到達できない表現も多い。


 そして24カ月を経て、ついにその要求に対する答えをクリプトンが提示した。それが、初音ミクの新しい歌声データベース、「CV01 Hatsune Miku Append(仮称)」だ。現在のところ5種類の「新しい声の表情」が用意されているようだ。現在ある初音ミクの歌声データベースに、複数の「音色」が加わり、使いわけることが可能になる。

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当然すべての声を藤田咲が演じるから声音は同じになるが、それでも「あの機械チックな声」が初音ミクだとは言えなくなりそうだ。もちろんこれは素晴らしいことで僕も大歓迎で、否定したいわけじゃない。

初音ミクの収束

僕が面白いと思っているのは、これだけさまざまなイメージが発散しているというのに、初音ミクはまだ一つに収束する点を持っているということだ。それをひしと感じたのが、先日の「アニサマ」に初音ミクが「出演」したときだ。

 キャラクターとしての初音ミクは、成長を続けている。8月22日にさいたまスーパーアリーナで開かれた「アニメロサマーライブ2009」に初音ミクが登場。舞台上の大画面で、歌い踊る様子を披露したという。


 各社の報道などによるとミクは、音声読み上げで「みなさん 初めまして初音ミクです!」などあいさつし、「みくみくにしてあげる【してやんよ】」などを歌ったという。会場の2万5000人のファンもノリノリで、「かわいい」など歓声もあがっていたそうだ。

初音ミクの「初ライブ」に泣きそうになった - ITmedia ニュース

本当に発散しきって、初音ミクが何物なのかわからなくなったのなら、こんなことは実現しないはず。それでもなお、ボカロファンの頭の中には統一した一つの「初音ミク像」があるということだ。これって誰なんだろう。クリプトンが設定した初音ミク? アニサマで使われたのはProject DIVAのミクだったらしいけど、じゃあDIVAに登場する初音ミク? おそらくそうじゃない。たぶん、「どれ」とは断定できない。それでも「初音ミク」、たった一人の「初音ミク」がどこかに存在している。そしてその彼女が初めてのライブに出演した、わけだ。

普通のアニメのキャラ、例えば涼宮ハルヒの場合、どれだけ彼女の二次創作が増えようと、収束点としての「涼宮ハルヒ」は消えることがない。それは原点というべきか、オリジナルの文脈を彼女は持っているからだ。ラノベの中で。初音ミクにはオリジナルはない。言うなれば、二次創作としてしか彼女は存在しない。それなのに、バーチャールシンガーとして、彼女には収束点がある。この辺り、うまく言えないけど非常に面白い特徴を彼女は持っていると思うんだが、どうだろう。

まだ2年というのが本当に信じられない

そして予告通りオチはない(笑) ただ彼女が2周年を迎えたというので、何か書きたくなって書いてみただけだ。どーにもブログ更新がいっつも遅くて、今回ももう2日ほど遅れる結果になってしまったが。

初音さん2周年である。まだ2周年、されど2周年。この2年で相当数、本当に恐ろしいほどの「初音ミクオリジナル曲」が作られてきていて、彼女はゲームにもなったし、CDも売り出したし、ライブにも出た。単純にただただ感心する。これが盛り上がりすぎ、ではないことを祈る。10年後ぐらいに振り返ったときに、「そういえば初音ミクって、最初の2年間ぐらいがピークだったよねー」なんて言われないように。僕に出来ることは、聴くことと買うことと、書くことしかないんだけれど。