読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

そのねこがうたうとき

物語偏愛者の詭弁と戯言

情報との付き合い方について考える 其の弐 〜記録することより見返すことが問題だ〜

前回ではすべてのインプットが最終的にEvernoteに行き着くということまで書いたが、さて、それではEvernoteに記録された情報はその後どうなるのか。じつはここが一番の肝なのではないか。

実際、一度も見返したことのないノートなど山のようにあるはずだ。というより、記録したことを忘れてしまっている情報が大半だ。Evernoteにはありがたい検索機能がついているが、記録したことすら忘れてしまった情報をどう検索しろというのか。事実、Evernoteを適当に漁っていたら、思いもしないノートが見つかったなんてことはざらにある。ちなみに人間の脳における「忘却」は本当に記憶を失っているわけではなく、記憶へのアクセスができなくなることを指すというが、第二の脳たるEvernoteでも同じことではないか。記録自体はあるのに、長い年月に埋もれてアクセスができなくなってしまう。

そう、Evernoteは記録するツールは腐るほどあるのに、ノートを掘り出すツールがほとんどない。iPadなんぞノートを見るには持ってこいのデバイスのはずだが、Evernoteの閲覧に特化したiOSアプリなんて聞いたことがない。一度試してみたものとして、Awesome Noteというものがある。

Awesome Note (+To-do/Calendar) 6.0(¥350)

カテゴリ: 仕事効率化, ビジネス
価格: ¥350(掲載時)
サイズ: 38.7 MB
販売元: BRID - BRID
リリース日: 2009/07/06

App

このアプリは見た目が綺麗なので取っ付き易いのだが、如何せんHTMLを解釈してくれない、特定の命名規則に沿った名前のノートしか同期できないなど、Evernoteを存分に閲覧するにはちょっと物足りない。他にも「GoogleEvernoteを同時に検索できる」機能を持ったwitheverや、ある日付に紐ついたノートをまとめて閲覧できるEverCalendarなんてアプリがあるが、どれも一長一短で使いやすいとは言い難い。

インプットは見返さなくては意味がない。当たり前のことだが、記録するのは後でその情報を使うためである。引っ張り上げてくる手段を失い、数多のノートの中に埋もれてホコリを被った情報なんぞに何の意味があるのだろう。

対策はいくつか考えられる。以前、「全自動はてブ棚卸し」というYahoo!Pipesを使ったツールが流行ったことがあったが、あれと同様に「x年前に記録したノート」を毎日取り出せるようなツールがあったらいいと思う。そうすれば少なくとも、ノートが一度も振り返られることなく葬られる、なんてことはなくなる。あるいは徹底してEvernote検索を使いまくる。先のwitheverのように、手軽にEvernote検索できるツールを常に使う。ググる前にEvernote。常にEvernoteを使うクセがつけば、闇雲に新しい情報に手を出すことはなくなりそう。

ライフログといい、記録することの重要性ばかり取りざたされているような気がするが、もっと重要なのは想起することなのだと思う。「忘れるために記録する」と言うが、記録したままほったらかしでは、記録してないのと同じことなんじゃないかな。