そのねこがうたうとき

物語偏愛者の詭弁と戯言

『ハイキュー!!』は「自然な高校スポーツ」を描き切って終わってほしい

ハイキュー!! 1 (ジャンプコミックス)
古舘 春一
集英社 (2012-06-04)

Amazonレビューが2件除いて全部五つ星とかなにそれこわい。

一周遅れてレビューすることが多いこのブログですけど、先々月初旬に1巻が発売された漫画の感想を今さら述べるとかさすがに自分でも遅すぎる気がしてならない。元々ジャンプ誌上で第1話を読んでハマったんですが、なんとなく1巻を買わないままズルズル来てました。2話以降が面白くなくってズッこけたら嫌だなぁとか思ってたのかも。しかし読んでみたらまぁ、完成度高くてニヤニヤ。『SLAM DUNK』以降、ジャンプで面白かったスポーツ漫画は『アイシールド21』の神龍寺戦までだけだと思ってる口(※テニヌはギャグ漫画なので除外)なんですが、アレより面白いかも。

なんだろう、とても自然な感じがするんですよ。初心者のくせによくわからないけど高い潜在能力を秘めていてヒーロー街道爆進したりとか、無駄に熱い人ばかりで仲間の絆だけで試合に勝っちゃったりとか、やたらと必殺技みたいのバンバン繰り出して超高校生レベルに到達したりとか。そういうスポーツ漫画ってゲンナリするんですが、『ハイキュー!!』は登場人物の実力(あるいは実力のなさ)にきちんと裏付けを持たせているし、何よりそれぞれが明確に欠点のある人物として描かれている。その自然なドラマの成り立ちが実に良い。いきなり絶望と挫折から歩み始める主人公とライバル、という構図もすげーいい。

著者の古舘氏はジャンプでの連載経験者なので、画力も高くて安心して読めます。主人公の跳躍がかっけー。ホントかっけー。第1話終盤の見開きは圧巻の一言。SLAM DUNKを読んでいるときは、まるで本当のバスケの試合を観ているかのような臨場感をおぼえたものですが、やっぱりスポーツ漫画における「動き」の描き方って重要ですね。

願わくば、今後「ジャンプ的」にならないで連載を全うしてほしいということ。打ち切りとか、ストーリーのペースが引き伸ばされたりやたら速くなったりとか、なんか超展開やっちゃったりとか、そういうジャンプ的な罠にかかって名作が潰れるのはホント見たくないんですよ……。このまま18巻前後でキッチリ終わらせてくれたら、いいんだけどなぁ。


……とか書いてたら、明日2巻が発売になることに気付いた。マジでか。

ハイキュー!! 2 (ジャンプコミックス)
古舘 春一
集英社 (2012-08-03)