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そのねこがうたうとき

物語偏愛者の詭弁と戯言

『ゼロ・グラビティ』の地上側を描いたスピンオフ誰か書いてください

サブカル

見た。すげー。2200円とかたっけーよと思ってたけど払った甲斐はあった。わざわざ木場のヨーカドーまで行ってIMAXで見た甲斐もあった。


映画『ゼロ・グラビティ』予告5【HD】 2013年12月13日公開 - YouTube

この映画については「あとでDVDで見よう」じゃダメっす。必ず3Dで、映画館で見るべき。じゃないとこの感動は得られない。スパイダーマンみたいな「3D版もおもしろいよ!」っていうレベルじゃなくて、3Dで見て、無重力空間を「体感」することを前提に作られている映画。酔います。浮遊感が味わえます。ちょっとした2200円の宇宙旅行です。スターツアーズみたいな感じです。映画を超えたアミューズメントです。

ただ、ちょっと人を選ぶと言えば選ぶかも。三半規管弱いと?(いや実際動いてるわけじゃないから三半規管関係なさそうだが)絶賛吐き気に襲われそうですし、宇宙空間での事故を描いた作品なので、ちょいグロもあるので。ほんとちょっとだけだけどね。ただ、それを補って余りある興奮を味わえることは間違いないですけど。

以下、ネタバレありで感想。

えーと、まず各所で言われている通りなぜ邦題に「ゼロ」を付けたのかと。意味成さないじゃないッスか! 正反対の意味になっちゃうじゃないッスか! やだー!! てか作中では「ゼロ・グラビティ」表記一度も使われてないし、単純に売り出す上で「ゼロ」を付けた方が宇宙の映画だとわかりやすいってそういう話なんでしょうが。でもなー。あのラストシーンは間違いなく「グラビティ」だし、重力がある、という状態が大きな意味を持つ映画だしなー。うーん……。

ホント、あの、チビるかと思った。こわい。あらゆるディザスタームービーとか「絶望」をテーマとした作品を過去のものにしおった。最後まで無理じゃね?死ぬんじゃね?と思いながら見てしまった。そのあたりはまぁ奇跡の連続でなんとかなってしまうんで、ちょっと拍子抜けではあるけども(ソユーズ船外活動中にデブリに襲われて無傷で済むとことかね)、それでいいんじゃないですかねエンターテイメントだし。むしろそれ故の人間賛歌。ソユーズで一度は死のうとした博士が、ジョージ・クルーニーの幻に「自分の足で歩け」と諭されて生きる決意を固め、大気圏へ神舟で突入し、自ら大地で立ち上がっていくまでのシーケンスは、間違いなく全力で「生きる」ことを肯定していて胸が熱くなる。90分間息つく暇なし。こんな映画見たことないというか、もう映画じゃないなーやっぱし。アミューズメント。宇宙旅行体験、というか。最初の地球が大写しになるシーンから、宇宙空間の美しさにも見とれてしまった。どうやって撮影したんだほんとに。まぁ背景はほぼCGなんだろうけどさ。

好きなシーンはISSに到達して、死に物狂いで宇宙服を脱ぎ捨てた博士が息を整えながらくるりと身体を丸めていくとこです。ついさっきまで死の瀬戸際にあった彼女が、酸素を得てまるで胎児のような姿に「戻って」いくあの演出は良いなーと素直に思った。宇宙空間で胎児というとベタベタに『2001年宇宙の旅』を思い出してしまうのだけど、狙ってる部分はあるのだろうか。他の演出面ではISS探索中に火の粉が飛んでいたり、案外わかりやすくフラグ張ってましたね。それ故にすげーハラハラするわけだけど。一方でジョージ・クルーニーの安定感ね。出てくるだけですげー安心するの。パネェ。ソユーズに乗り込んできたときは「うわー!うわーありえねー!でもすげー!やったこれで助かるわー!」って沈黙のなかめっちゃ興奮した。ほんとにありえなかったわけだけど。チクショウ。

で、これ地上側の対応を見たいんですよ。実際こんな事故が起きたらどうすんだっていう。ロシアの事前予告のない衛星破壊により、宇宙空間で活動中だったスペースシャトルが著しく損傷し期間不能、乗組員は奇跡的に生還した1人を除いて死亡、ISSと天宮も壊滅し、大量のデブリが宇宙空間に残された状態。この後の国際社会によるロシア糾弾の流れとか想像するだけで恐ろしい。ラストシーンで天宮も大気圏内に落ちてきていたし、デブリの落下による地上への被害ってのも少なからずあったかもしれない。あと作中でヒューストンとの通信が一切途絶した通り、主要な通信衛星等の類が軒並みブチ壊されてますよねこれ。GPSあたりも使えなくなってそう。あの状態で地上に落ちた神舟の位置を探ることへの影響ってなかったんだろうか。とかとか、いろいろ想像しちゃうんでその辺書いたスピンオフノベル希望しますw いや、いいSFになると思うんだよね―。博士は伝記とか作られるレベルの英雄になるんだろうな。本人は望まないだろうけど。

2013年、最後の最後で良いもの見れて大満足。今年は映画がかなり豊作の年だった気がします。