2014年冬アニメまとめ〜人は人!服は服!紅緒は変態!

だいたいシーズンあたり3〜4本程度しか完走しない俺だが、今回はなんと7本完走。何が起きた。。。ちなみに1年ぐらい前からこのクールごとのアニメ感想まとめシリーズ書いてるけど、一応アニメの並びは「よかった順」にしてます。今更ながら。

キルラキル

はー。最高でした。1話を見たときは「なんだこれは。。」「どう収拾つけるんだ。。」という感想しかでない半裸昭和アニメっていう印象だったけど、まさかこんな熱い展開になるなんて。開始当初、誰かがTwitterかなんかで「最終的に皐月様が味方になり、みんなで宇宙に行って生命戦維の親玉を倒す」っていうネタをつぶやいてたのを見たんだが、まさかそのとおりになるとは思わなかった。あれかな。中島かずき先生は宇宙を脚本に絡めなくては死ぬご病気か何かなのかな。あの方フォーゼ書いてるときホント楽しかったんだろうな……。

基本的にはギャグっぽいノリなのに、キメるところは完璧にカッコいいという最も「ズルい」構成のアニメ。3話で変身バンクが描かれたとき、同じく3話で皐月様も神衣を着て、流子と対になる存在なのだと明かされたとき、四天王の三つ星極制服にも変身バンクがあるのだとわかったとき、乃音の極制服が飛翔したとき、なにより皐月様が見事に寝返ったとき。カッコいいというか、ワクワクするシーンは本当に数えきれない程あって、最後まで少年の気分で見られたアニメでした。

ラストの展開は、個人的には最終話より23話の方が滾ったかなー。マコの「今、追いつくからー!!」はホント名言だったと思う。俺、キルラキル始まったばかりの頃に「人間関係が希薄でのめり込めない」っていうエントリー上げてたんだけど、完全に杞憂だったというか、ゼロから紡がれていく、紡ぎ直されていく関係がこの物語の真骨頂だったんだなと今になっては感じている。ああ、あと味方側で誰も死ななかったってのはある意味裏切られた。中島先生、だいたい誰かしら殺すのが常かなと覚悟してたので。てか正直、大文化体育祭であのまま皐月様死ぬんじゃねーかってちょっと思ったよ。

テーマとしてズシリと来るのは結局のところシリアス一辺倒で通しきったグレンラガンだったし(自分を支えてくれた存在の喪失を受け入れ、乗り越え、自らの中に取り込んで生きていくという作品全体に通ずる哲学は今でも座右の銘みたいなもんです)、「人は人!服は服だ!」という結論には羅暁様ならずとも「なにをわけわからんことを!!」と言いたくなってしまったけれど、そんな固いこと考えずに愉しめばいいアニメだったんだろうなと。全裸エンド素晴らしかったですよ。

未確認で進行形


TVアニメ『未確認で進行形』 「ぜんたい的にセンセーション」 MUSIC VIDEO(半分くらいの尺 ...

最初はこのPVがすばらしくかわいく動きまくるんで気になって見始めただけだったのが、今期でも1、2を争うほどのお気に入りになるとは自分でも想定外で。設定としてはついつい『フルーツバスケット』を思い出してしまったんだけど、あれほど深刻な展開にならず、基本的には日常描写に終始したバランスの良さが見事だったんだと思う。

なにより紅緒様というあらゆる意味での「クラッシャー」キャラが最高だった。シスコン/ブラコンキャラってそんな珍しくもないと思うんだけど、台詞の8割近くがシスコン絡みでどこまで正気なのかわからんレベルでトチ狂ってる上に脇目もふらないというのが新しかったのかもしれない。許嫁ネタをやると紅緒の言う「ラブコメ臭」が強すぎて作品の雰囲気は無駄にほわっほわしたりしちゃうところを、要所要所でバランス戻してくれる貴重なキャラでしたね。最終回の登場タイミングとかマジで期待通りだった!! あと眼鏡。眼鏡は正義。

しっかし動画工房さんの描く女の子の可愛さはなんなのもう。さっきのPVといいOPといい、「俺たちが一番かわいくこの子たちを動かせるんや!!」と言わんばかりの動きっぷり。映像のみならず、Junkyさん起用というあたりも大変心得ていたかと。キャッチーでキュートな曲を作らせると、この人の右に出る者はいないなぁ。

スペース☆ダンディ

地味に、じわじわと効いてくるアニメだった。毎回脚本家の傾向が大きく違ってるんで、話による「当たり外れ」は大きかったんだけど、総合すると贅沢なアニメだよなと言うしかない。

特に面白かったのは第5話(はなざー星人の回)と第10話以降(ミャウ母星回、図書館回、カメレオン回、QT失恋回)かなぁ。特に第10話以降の面白さは確変?と思うぐらいの。SFの古典的な物語類型を踏襲した話を重ねたり、アクションシーンでは(無駄に)キメッキメな動きで魅了してくれたり、前評判通り音楽はカッコよかったりと見てて飽きないです。そして主人公3人がBBP(バカ・ボンクラ・ポンコツ)であるばっかりに、事件や異常な現象が起きていても誰も気付かず物語が進まないという新しすぎるメタ展開。楽しい。

あー。それにしてもなんか、サムライチャンプルーがすげえ観たくなってしまった。やっぱなんとなく通ずる部分はあるのかな。言語化できないんだけど。シーズン2は7月からということだが、同じく7月に始まる『残響のテロル』も渡辺信一郎監督ということで、二足の草鞋とは珍しいなと思ったり。個人的な望みを言うと、ギャラクシーエンジェルの「REBECCA」みたいなまさかのシリアスオチとか、2話以上の長編とか見てみたい。

いなり こんこん 恋いろは

だいたいここで言いたいことは書いちゃいました。

原作がまだ続刊ということで、いろいろ投げっぱなしで尻切れなエンディングになってしまったのはちょっと残念だったかな。とはいえ、この手のオチでありがちな、最後の最後でなぜかわからんけど再会を果たす……みたいのがなくって、すっぱりお別れしたのはよかった。

ウィッチクラフトワークス

シリアス系と期待していたのに、実際シリアスっぽい設定を下地にしているのに、姫様があまりに最強すぎて全部アンパンマン的展開にしかならないという理不尽ギャグアニメ。愛が重すぎて狂気を帯びてしまったキャラとしては、今期紅緒様が際立っていたと思うけど、火々里さんと霞ちゃんも相当なもんだったわな。原作の最新刊がちょうどウィークエンド編が終わったところらしいと聞くので、ひょっとしたらここからシリアスめにシフトしていくのか? 工房の魔女の覚悟とかそういうのが急に終盤で描かれて違和感あったけど、これが今後の軸になっていくのであれば理解できる、かも。まぁシリアスな状態にあるけど基本的にはバランス・オブ・パワーの関係で平和な日常状態にあるんですよってのはそれはそれでいいんだけども。

めちゃくちゃ登場人物が多い作品だったけど覚えきるの無理です。アルパカの人とかどこで出たかもよく覚えてないし、KMM団ですらたんぽぽちゃんしか名前覚えられなかったし。たんぽぽちゃんは好きだったよ。男勝りで勝ち気な感じなのに(姫様を前にしては)雑魚でアホの子ってあたりが。

世界征服 謀略のズヴィズダー

我らがズヴィズダーの光をあまねく世界に!!!

ニセコイ

小野寺さん故に見てたけど小野寺さん故に二度と見ねーよ!というのが感想。

いや、知ってたんだけど。もともと俺ってWJ読者だったし、ヤマカムさんもよく読みにいってるんで原作がどんな感じなのかは承知の上で見てたんだけど。でもこれはさぁ……。なんつーか、複数ヒロインもの、ハーレムものの様相を呈しながらも千棘以外のルートを作者が開拓する気がなさそうだってのが大変鼻につく。ハーレムものとしてはどう考えてもToLoveる以下だし、ラブコメとしてもなんだか軽々しくて『いちご100%』と比べても足の裏にすら及ばないみたいな中途半端さだなと思うのですよ。いやまぁ自分が小野寺さん好きだから言うのかもしんないけどさ、小野寺さんってここまで千棘の踏み台としてしか使われてないし、鶫に至っちゃどう考えても楽とくっつく余地ないッスよね?ていうかなんで彼女に好意を持たせたの?るりちゃんポジションで良かったんじゃないの?みたいな。何がしたいのかさっぱりわからん。そしてこの作品が徹底的に間違えたのは、千棘より小野寺さんのが圧倒的に可愛くしてしまったということだ!!! ※個人の感想です。いろいろお察し下さい。

つわけで来期はもう見ない。見ないよー。

ところでシャフトがこの作品をアニメ化すると聞いたときは「なんぞ?」と思ったもんだけど、始まってしまうと違和感なく見られてしまうのが不思議なもので。でも楽がお人好しの上に朴念仁という点で共通している故か、モノローグを始めるとアララララギさんに見えて仕方がなかった……。