そのねこがうたうとき

物語偏愛者の詭弁と戯言

#白高同好会 3期に参加してきた

白浜坂高校合唱同好会3期に参加した。のです。

なんやそれ?って話なのだが、要はTwitter合唱団である。古くは粒谷区合唱団とかあったけど、あれと似たような感じ。異なる点としては一昨年の合唱アニメ『TARI TARI』をきっかけとし、その劇中歌を歌うことを目的としていたこと。平たく言っちゃえば「合唱したくて集まったアニオタの集団」ってことなんだろうけど、まぁ人数が100人近いのでみーんな同じ考えで来ているというわけでもないのだろうな、とは思う。細かく見れば。

発表の舞台を軸として期を分けて活動していて、一番最初が昨年7月の東京都合唱祭に出た1期。自分が参加したのは今年7月の東京都合唱祭参加のための3期。

ちなみに自分は昨年1期の発表を聴きに行っていて、そのときのことはエントリーにも書いている。3期の打ち上げのときにこのエントリーを読んだよーという話を団員からされて気恥ずかしかったりもしたのだが……。まーエントリーにも書いている通り、このときの歌が本当に楽しそうだったというのと、合唱にしてもそうだし1クールのアニメにしてもそうだし、本当に好きであればきちんと参画して「死なない」ように、いつまでも生き続けるようにやれることやらんとあかんよなと思って、今回参加した次第。

自分にとってはなかなか重い決断だったのですよ。いや重いというか、単純にコミュニケーション苦手なもんで。100人近い人数で1年間やってきた合唱団にいきなり飛び込むとか、いやもうホント度胸要る話で。今年5月の頭ぐらいだったか、1回目の練習は汗だらだらになりながら門戸を叩いたような覚えがある。結局のところ急にコミュ充になれるはずもなく、団員の半分もきちんと会話出来ていないと思うけど、でもこれだけ年齢も職業も性別もまちまちな人たちと話して、一緒に合唱できる機会を人生の中で経験するとは自分でも思ってなかったし、踏ん張って参加してみてよかったと思う。本当に。

組織ってのはいろいろな形があって、それは合唱団でもそうなのだけど、ガチガチにトップを狙うような団もあれば、和気あいあいと合唱楽しみましょうよみたいなのが主軸の団もある。白高はうまいこと、その中間ぐらいをいっていたように思う。そもそもは「楽しいことがしたい」というきっかけなんだと思うけど、1年時を重ね、レパートリーも増えてくるなかで、実力の方もついてきている。もちろん、個々の力量でまだ不足の部分はあるのだと思うけど、この人数であれだけ声を揃えて演奏できるのは純粋にすげーなと。

で、自分にとってこの団は、とても楽しかった。これ以上楽しい合唱団なんてないんじゃないかというぐらい楽しかった。ベクトルの問題なのだと思う。みなが同じ方を向いている感覚が強くて、普段2時間とか3時間とか短い練習なれど、全体で合わせると驚くぐらい前へ前へと進んでいくエネルギーがある。足を引っ張り合うのではなく、全員が足並み揃えて先へ行こうとする感じが気持ち良かった。

オタク界隈というのは、創作者と消費者とか、プロとアマとかの垣根が低い。低いどころか渾然一体になっているところもあって、「面白そうだな」と思ったら、とりあえず手を上げてみれば舞台の上に乗れてしまったりする。そのことはVOCALOIDを追う中で痛いほどわかっていたはずだけど、結局これまでの自分というのは常にディスプレイの手前側にいて、本当の意味で、その「垣根の低さ」をわかっていなかったのだと、今になって思う。自分としてはすごく勇気の要ることだったのは間違いないけど、でも、いざ一歩踏み出してみようと決意してみると、その一歩は実際はたいしたものではなかった。去年、お客さんAとして、ただ指をくわえて眺めていた舞台に、1年を経て自分が乗れたという経験はきっと忘れない。『けいおん』のブームが終わりかけた頃に、「買ったギターが部屋の隅に置きっぱなしのファン」を笑う傾向があったように思うけど、そこで笑わずに自分もギターを手にとってみる生き方が、実のところ一番楽しいのだと思う。今回合唱という形で、自分だけではなく多くの人と一緒に「ギターを手に取る」ことができたから、これほど楽しい思いを味わうことができた。そのための「場」を作ることって、本当に本当に大切だし、それを1年間潰さずに来た団員に対しては、頭が下がる思いがする。

この3か月にしても、仕事やプライベートの兼ね合いで四苦八苦もしながら辿り着いた舞台だったので、今後もずっと歌えるのかはわからない。でもやれる限りは楽しんだ方が、人生きっと良いものになるのだろうと思う。やりたいこと、楽しいことはやったもん勝ちなんだって、この歳にしてようやく気付けた。気付けてよかった。たぶんまだ、遅くはない。

なお、演奏は以下の通りYouTubeに上がっておりまする。