the world was not enough

物語偏愛者の詭弁と戯言

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』 - 期待通り過ぎるTRIGGERのロボットアニメ


TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」ティザーPV

好きなアニメーターを挙げると、庵野秀明鶴巻和哉錦織敦史今石洋之吉成曜馬越嘉彦田中将賀と言ったところで、まぁ見事にとある方向に傾いているわけなのだけど、そんな自分から見て『ダーリン・イン・ザ・フランキス』は、最初の発表時に二度見ならぬ五度見したぐらいにオールスターなわけで。TRIGGER初のロボットアニメなだけあり、さすがの布陣。あと『シャーマンキング』の武井宏之先生もそうだと思うけど、永野護デザインの影響を受けたメカデザイナー各位も好きでして。だから、ここにコヤマシゲトまで加わってしまうと、もうどうしたらいいかわからないというのが率直なところ。

どうしたらいいかわからなさすぎて、アニメのイベントってあんまり行かないのだけど、今回は「先行上映」ってやつにまで行ってしまったぐらい。だから今、第1話最速放送終わってすぐだけど、自分はもう第1話見て1週間経ってる。早く喋りたくってたまんなかった。1話見た人には頷いてもらえると思うけど、1話見ただけで喋りたいことめっちゃ出るでしょ、このアニメ。まだ見てないなら見てからもっかい読みに来てほしい。もう堪えきれずネタバレ全開に書くので。

初見の印象はいやいや情報量めっちゃ多いなっていうか期待した展開ここまでいろいろ出んのかよマジかよお腹いっぱいすぎでしょって感じ。ご存知の通りTRIGGERはGAINAXに在籍していたアニメーターが多いので、初めてロボットアニメを手がけるにあたっては、当然のように「GAINAXらしさ」を期待してしまう。そういう眼で見ているからなのか、既存のGAINAXロボットアニメを思わせるシーンは多い。

アンニュイな少年主人公と、謎の天才パイロットとして描かれるゼロツーの邂逅は、幾度か踏襲されてきた典型的ボーイ・ミーツ・ガールだし、少年少女が「ロボット」への何らかの適合性を有し、一線に立たされ、巨大ロボットで戦うという設定は、『トップをねらえ!2』のトップレスのようでもあり、まぁこの手の作品ではやはりお約束でもあり。そしてストレリチア覚醒?時のあのキラキラしたエフェクト、コヤマさんだと「タウッバーーーーーン!!!」とか「颯爽登場!!!!」ってついつい言いたくなるんだけど、グレンラガンとかキルラキルでも散々キラキラさせてたし、今石イズムも混ざってるんだよなとか思いつつ。つーかお前、その口パクパク開いてしゃべるんかいビビったわ。コヤマデザインのメカ、素晴らしいフェティシズムでもう素晴らしいです(トートロジー)。

田中さんのキャラデザが活かされて表情豊かだし、フランクスもガンガン動いて超高カロリー作画だし、そのあたりはさすがTRIGGERと言う他ない。いやホントなんというか、このメンバーが集まったらこう来るだろうな、と思える要素がほとんど詰まっていて、そうそうこれだよ、これが見たくて期待してたんだよって頷きながら見るような第1話だった。ただ、それは良い意味でも悪い意味でも「優等生」な出来で、自分が見たいのはその「先」だろうなとは思う。

そしてその片鱗はすでにある。TRIGGER作品、キルラキル見ればわかる通り、細けえことは置いといてテンションと勢いでふっ飛ばす!!!みたいなところが往々にしてあるんだが、今回は冒頭からモノローグ入れてきたエモさがあった。こういった描写の妙は、『ここさけ』のような作品を作ってきたA-1 Picturesが担ってくれているんだろうか、という気がしていて、ロボットアニメとしての動きのエモさ(ケレン味)をTRIGGERが、内面のエモさをA-1が、という相乗効果で、今までのTRIGGERアニメには無かった地平に連れていってくれそうな気がしている。なんだろう、結構典型的なモチーフ使っていたりするのに、ロボデザインのみならず、作品全体から独特のフェティシズムを感じる作品だ。

しかし何よりの着目ポイントは、このコミカライズを矢吹健太朗先生が手がけてることではなかろうか。あの第1話を矢吹先生がコミカライズって大丈夫なのか……って思ってたら案の定だよ!!! いいのかよこれ!!!

アニメもコミカライズも、こりゃ両方期待大っすわー。いやほんと最高。