就活にはくたばって欲しいけど参戦してない一学生より

就活くたばれデモとか開かれていて、叩かれたり応援されたりしてますが、現役就活生としては共感するところがないでもないです。デモに参加するほど本気で就活潰したいとも思ってないし、自身就活を受け入れてしまっているわけですが、ちょっと不満を述べるぐらいなら別にいいのかなーと筆を取ってみます。斜に構えまくりなので不快感を与えるかもしれませんが。

就活に問題があるとはいえ

問題点はすでにいろんなところで指摘されていますが、①大学3年後半〜大学4年初期にやるので勉強が疎かになる②平日の昼に説明会などを開くので勉強がry③新卒至上主義の問題④東京中心主義の問題*1などなど色々あります。ここに挙げた以外にももちろんあるでしょう。

まとめると過度に企業(就職斡旋系企業を含め)>学生の関係が出来上がってしまっている点がまずいのかと。就活は人材マッチングの場であるのに、「雇ってやるぞ」「雇ってください」の関係が出来上がっていて、就活の流れはすべて企業側が握っています。学生はそれに振り回されっぱなしです。社員さんと懇親の場を設けてもらったら実はリクルーター面接だったりとか、なんでそんな騙し討ちみたいなことされなきゃならんのかと。

ただ就活ってのは慣習みたいなものを各社一斉に遂行しているだけだから、これをどうにかするにはみんなが一度に動かなくてはならないという難点があるんですよね。だから一学生が疑問を覚えたところで、改善には労力がかかりすぎます。もちろん、必死になって動いていけばいつかは改善されるでしょうが、相当な時間が必要なことは間違いないです。だから、デモという手段で「取りあえず声だけ挙げておく」「問題を顕在化させる」ってのはあながち間違いではないと思うんです。個人的には。

結局「流れ」でしかないのよね

6月になれば大学3年生向けの就活サイトが登場します。しばらくするとインターンシップが開かれます。10月にはグランドオープンとなり、各社へのエントリーが本格的に始まります。エントリーすれば勝手に説明会やESのお知らせが来て、それに沿って行動すれば内定に至るまでの道を踏み外すことはないです。

結局就活ってのは用意された流れに乗っているだけでしかない人がほとんどではないかと。僕も含めて。だって就職しなきゃ生きていけないじゃん。で、就職するには就活するしかないじゃん。そういう結論。その道をリク○ートやらマイ○ミやらいろんな企業さんが用意してくれているので、そこに乗ってしまいましょうと。

就活で人間的に成長しました!みたいな話もあるけど、それって体育祭でクラスの団結力が高まりました!とか卒業式で別れの辛さを知りました!と変わらないわけで、行事のたびに受動的に成長してても仕方ないだろという気がしないでもないです。もちろん就活は「チャンス」なんだから有効活用しない手はないけど、自分が流れに乗せられていることに気付かず成長成長と言ってしまうのはちょっと道化に過ぎるかなーと。

自分の適性がわかる? ぴったりマッチした業界が見つかる? そんなの、あと5年もしたらまた変わるって。就活で自己成長みたいなのを唄う本はやたらとありますが、本気で成長したい人は就活がなくとも日頃から何かやってます。なのでどーも就活本とか、就活に過度の期待を抱くような姿勢はどうも苦手です。

じゃーお前は何をやってんだよ

とは言っても、来年大学を卒業する僕が卒業直後に食いっぱぐれないためには、やはり今就活するしかないです。「僕は!就活が改善されるまで!!学生でいるのを!!やめないッ!」みたいな度胸はまったくねーです。戦う気もねーです。

だけど流れに乗るだけで茶番に踊らされるのも嫌なので、なるべく主体的に行動しようと心がけています。就活ではこれをする!と言われても、まず疑う。これを読め!と言われても取りあえず放置。十分に情報収集した上で、自分なりの取捨選択を繰り返します。有効とされるメソッドはただ真似ても意味がなくて、それが自分の場合どういった効果が期待され、どんな目的の下で活用するのか意識しなければなりません。

具体的には就活本を読むより「就活に絡んでるけどメインテーマは違う本」をいろいろ読んでみたり、「就活は知ってるけど会社は知らない」内定者に会うよりも、実際に働いている社員さんに会ってみたり。大したことではないし、効果があるかもよくわかんないんですけどね。


今の就活はいつか打倒されなくてはならないと思います。だけどそのためには学生一人以上の力や、それなりの時間がおそらく必要で、なかなか「酷いと思うならお前がなんとかしろよ」というマッチョ理論をぶつけられても辛い部分があります。その点、デモという手段は問題の共有化が図れるわけだし、何もしないよりは遙かにマシだと思うんですけどね。

デモにすら参加しないのに斜に構えちゃっているだけの僕のような学生は、単に不満タラタラするだけじゃなくって、「茶番である就活」をいかに「自分のための就活」に変えていくかが鍵です。たぶん、それは不可能ではありません。

*1:地方の学生は東京に本社のある会社の説明会に行くのはなかなか難しかったりする問題。