Googleがネットの秩序を築いている

グーグル、プロモーションで謝罪--抵触したサーチガイドラインとは - CNET Japan

もう半月も前の話かよ。って自分で突っ込みたくなりますね……。GoogleのPay-Per-Post騒動も一段落、というかすでに過去のものになっていますが、ここらで言いたいことを少しだけ書いておきます。

この騒動はGoogle JapanがPayPerPost(であるとされる)CyberBuzzを活用して自社ブログパーツの紹介を行ったが、これがGoogle自身のガイドラインに反していることがわかり、謝罪に至ったというものです。さらにその後、Google Japan BlogのPagerank引き下げや、CyberBuzzによる「PPP否定宣言」など、影響が波及しています。

PPP自体を好むか否かは、嫌儲思想なども関わる個々人の問題だと思いますが、Google Japanがここで問題視しているのは「PayPerPostがリンクの売買行為としてみなすことができる」ということです。つまり、GooglePagerankがフェアでなくなることを危惧しているわけです。

このことにはどうも違和感を禁じ得ません。PPPそのものは議論の分かれるものではありますが、違法ではありませんし、誰かが「やめろ」という権利はないはずです。ところが、当のCyberBuzz自身も自社サービスがPPPであることを否定するようになっており、今回の騒動を通じて、あたかもPPP=悪のような認識が出来上がってしまっているように思います。

まァ検索サービスで圧倒的シェアを誇るGoogleだから仕方ないのかもしれませんが、どうもこの騒動を見ていると、Googleの定める基準こそがネットの秩序のような印象を受けます。いや、そういう仕組みだと言われればそれまでなんですが。

ただ、ネットとはネチケットなどといった了解や、現実の法が及ぶことこそあれ、厳格なルールのようなものはない空間です。そこで立ち現れてくるGoogleという、一私企業に過ぎないはずの存在の影響力の大きさを、改めて見せつけられた気がします。