the world was not enough

物語偏愛者の詭弁と戯言

いま購読している漫画10選(2019年夏版)

過去の10選。

遠藤達哉SPY × FAMILY』

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次にくるマンガ大賞 2019 Web マンガ部門1位おめでとうございますということで、今ノッている Web マンガの筆頭っぽい風格が漂い始めてます。もう改めて何か解説すること何もないんじゃないかな。キャラクターの可愛さとコメディタッチな本編と、ハードな設定のマッチングが非常にバランス良くて好印象。サクサク読めて楽しくて可愛くてというのは月曜日にすごくピッタリな感じで出来たら毎週やってほしいと思ってしまうぐらい。

この楽しい雰囲気が好きな人には申し訳ないけど、いつか必ず来るであろうハードな展開が楽しみで仕方ない。スパイと殺し屋と超能力者が互いの素性を隠して偽りの家族を演じる、ですよ。さすがに『TISTA』のようなエグいことにはならないだろうけど、遠藤先生であれば何かしらシビアな仕掛けは用意してくれているのではないかと。そしてこのマンガならば、それをポジティブに乗り越えてくれるんじゃないかという期待が大きい。

マツキタツヤ+宇佐崎しろ『アクタージュ』

アクタージュ act-age 7 (ジャンプコミックス)

アクタージュ act-age 7 (ジャンプコミックス)

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銀河鉄道の夜』編が面白すぎてこのあとどうなるんだろうと期待と不安が半々ぐらいだったんだけど、早くもラスボス戦なのかこれはというような展開をぶつけられてどうしたらいいやら、というのが今月出た8巻の感想です。まぁ少年漫画なので「VS」という形を取るのは致し方ないけれども、あくまで主軸は舞台であり演技であり、芸能であるのだから、あまりバトルバトルはしないでほしいな、というワガママな願いもあったり。しかし安定して面白い。何より魅力はキャラクターだと思うんですよね。俳優という職業柄、誰も彼もが癖のある性格をしているんだけど、でも蓋を開けると憎めなくて可愛らしさがあって誰もが魅力的で。そして結局すべてのキャラクターが同じ業界で生きているので、別の章に登場した人たちが後に絡んだりするのがとてもそそる。阿良也と千夜子のタッグとか最高じゃないですか。不穏で。

内藤泰弘血界戦線 Back 2 Back』

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アニメでハマってそのまま原作へ。「Back 2 Back」ではない無印の方は正直全部集めてないのでぼちぼち集めたいところ。アニメも面白かったけど、内藤先生の迫力ある絵柄もまたたまらない。

レオの目的を軸とした一応のストーリーがあるはずではあるのだけど、そういった大きな話が進んでいくわけではなくて(進んではいるのだけど)、オムニバスな形で様々な事件をドッタンバッタン薙ぎ倒して進んでいく構成がずっと貫かれているのが楽しい。このドッタンバッタンを定期的な頻度で供給してもらえることはものすごいご褒美。この手の作品って最終章に入ると急にころっと雰囲気変わって、まるで止まっていた時計の針が動き出したかのようにドシリアスに不可逆な展開が始まったりする(某銀魂とかな)ので、きっとそういう日がいつか来るんだろうとは思うし、ていうかこれだけ連載やっててまだそういう展開になる気配全然ねーなってのがむしろ奇跡のようではある気はするのだが、その日が来るまでじわじわと楽しみ続けていきたい、この世界を頭の中で広げ続けたい。

藤崎竜 + 田中芳樹銀河英雄伝説

原作読みたいなというボンヤリとした気持ちは以前からあるものの、文庫本10巻ウーンというので踏んぎりがつかず。またヴィジュアルイメージがすでに幾度も確立されている作品ではあるので、漫画のほうが取っつきやすいかもしれないというのと、あと同居人も読みたがっているというのもあるなどして漫画をセレクト。といってもまだ2冊しか読んでいない。

ものすごく淡々としたペースで進むのでだいぶ省かれた描写もあるのだろうなと思いつつ、面白いのは面白いので楽しめている。原作ファンにも好評のようなので安心しているんだけど、実際どれぐらい省かれているのかなぁというのは気になるところ。ダイジェスト版みたいな形で受け止めておけばいいのか、どうなのか。しかしフジリュー先生、原作のある SF 作品はやっぱ強いんだなぁという印象を受ける。原作知らないけど、めちゃくちゃ絵柄マッチしている感じがする。

あfろ『ゆるキャン△

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こちらもアニメから入った流れ。アニメ見て原作を買うって実はあんまりやることないんだけど(『血界戦線』もそうではあったけど、まぁこの2年いくつもアニメ見てる中でそんな程度です)、本作に関しては原作のあfろ先生の絵がものすごく好みで、これむしろアニメより原作より好きってレベルだなということで購入。アニメはひたすら可愛くてポップでパステルな印象なんだけど、原作は存外に落ち着いた空気とポップさというよりはオシャレさのある画風と装丁で大好き。キャンプというと硬派なイメージも強いけど、そうではなくてカラフルなキャンプグッズやオシャレな服でキャンプってのもアリなんだよっていうのを全面に押し出してきていて。アニメがあったからオタクウケしてますけど、そうじゃなかったら掲載誌によってはむしろ女性に人気が出そうだな、とすら思える。

嬉しいのはアニメの展開がまだ続いているということ。来年の『へやキャン△』も楽しみだし、アニメ化されてる範囲が原作既刊のまだ半分ぐらいなので、すでに決まっている2期、さらに連載が進めばもっとイケるんではないかな〜〜とワクワクしている。

石黒正数『天国大魔境』

天国大魔境(1) (アフタヌーンKC)

天国大魔境(1) (アフタヌーンKC)

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正直まだ「すごくなりそう!」という印象どまりで、「このマンガがすごい!」って言われても既にそんなすごいか??というのがあったりはするものの、今のところ楽しんでいる。石黒先生が描く「ちょっと違和感がある」現実世界というのが好みで、その「ちょっと」具合が『それ町』では本当にちょっとしたスパイスで、それが笑いだったり涙だったりに転嫁されていた。『外天楼』ではその「ちょっと」が少しずつ積み重なって最終的に爆発してとんでもないオチに繋がっていく、あれはいまだに1巻完結のマンガとしてはとんでもない完成度だなと思ってますけど、それに対して本作はずっと違和感しかない、という感じ。少しずつヒントは提示されていて、この世界がどういうものなのか、何を描こうとしているのかは朧気には見えてきているけれど、そこに確証は持てなくて、まだまだ「何を読まされているのか?」がわからないというところ。この雰囲気は好きではあるんだけど、あまりに長いと飽きてしまいそうでもあって、次巻ぐらいで1つネタバラシが来ないかな?と思ってます。ネタバラシ次第ではすごい作品になりそう。だからまだ、すごい!とは言えない。すごい!になる可能性を秘めた作品、という見方。

東冬+三田誠『ロード・エルメロイII世の事件簿』

ロード・エルメロイII世の事件簿 (4) (角川コミックス・エース)

ロード・エルメロイII世の事件簿 (4) (角川コミックス・エース)

これはアニメより先に買っていた。 Fate シリーズそんなには知らなくて。 StayNight と Zero は押さえているけどそれだけで、どうもノベルゲームとの相性がよくなくて FGO も全然やってないものの、ただ StayNight と Zero 押さえていたらウェイバー・ベルベット、あるいはロード・エルメロイII世という人物には大きく惹かれるよね?ということで、まぁそんなところです。テキスト量の多さと、冬木聖杯戦争を描いた先の2作と異なり、魔術師と時計塔を中心に置くと同じ世界観でもこうも持ち味が変わってくるものか、ということにびっくり。設定厨であり世界観厨の自分としては、むしろこちらのほうが好みかもしれない。

現在放映中のアニメは前半にアニメオリジナルストーリーを挿入していたけれど、それが StayNight と Zero を橋渡しするストーリーとしての存在感を強調していたのが印象的でした。ウェイバーのロードとしての仮面が結構簡単に剥がされて、本音がポロポロ飛び出してくるのは原作の硬派な雰囲気からするとちょっと面喰らうものの、絵的な面白さはあるし、彼が Zero の頃から結局のところ変わっていない、まっすぐに聖杯戦争再参戦を目指しているというのが強く伝わってきて、これはこれでいい味わい。

nonco『ようかい居酒屋 のんべれケ。』

ようかい居酒屋 のんべれケ。(1) (KCデラックス)

ようかい居酒屋 のんべれケ。(1) (KCデラックス)

同人誌買っていた作家さんが商業デビューされるって結構感慨深い。『異世界おじさん』がかなり売れているらしい、殆ど死んでいる 先生もガルパンの同人誌を書かれるので何冊か持ってたりしていて、彼(彼女?)のちょっとシュールで独特の間合いを持ったコメディセンスが受け入れられているのが嬉しかったりしている。

nonco 先生は艦これの同人誌をよく出されていて、とにかく表情がギュンギュン変わっていくキャラクターたちのエネルギッシュな様に魅力を感じていたので、それがフルに活かされている本作もひたすら楽しい。ウェブ連載なこともあり、毎回新しい話が公開されると、 Twitter で最初の4ページだけ掲載しているけど、それ見るだけで幸福感が満たされる。

桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』

ヤバイ(ヤバイ)

以上。あれ? 9選?? 9選でした。だいたい2年あると10種類は新しい漫画の購読始めてるというのが常だったけど今回はちょっと集まらなかった。『彼方のアストラ』のように、この2年のうちに始まって終わった漫画があったりもするわけだけれども。漫画の好み変わったかなー?というとあんまり変わった気はしていなくて、どころかジャンプ漫画がこれだけ増えたのは自分でもびっくりで、週刊少年ジャンプに関しては大学出てからこの8年の間で今が一番おもしろくなってるなーと感じるぐらいで男はいつまで経っても少年ジャンプから卒業できないってガチだなとも思ったりしてます。

あとはここに挙げた桜井のりお先生もそうだけど、 Twitter 経由で漫画と出会うという動線が多くなった。プロ・アマ問わず。そこから Web の無料連載に繋げられるとズブっと行ってしまう場合も少なくなくて、一部界隈を騒然とさせている『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』なんかはまさにそれで単行本は買ってないけど連載追ってます。知らない人は一度読んだらいいと思うんだけどマジですごいことになってますよ。なんでこうなったの?という経緯をいまいち知らないのでちゃんと追いたいようにも思う。現在高3の夏休みに入ったところで、おそらく内容的に高校卒業まではやるようなので、まだ追うには間に合いそう。

まぁそんなわけで、大漫画時代なんじゃないでしょうか。一方でサクッとは読めない長期連載作も侮れないというのはありますけどね。ジャンプという話で行くと『ONE PIECE』は20年の下積みがなければ描けない漫画を描き続けててすごいよねって思うし、『進撃の巨人』もクライマックス近くなって、長期連載へ一気に追いつかせる大胆な戦略まで見せてきてたし。読んでないけども。そして今年になってもやっぱり『HUNTER×HUNTER』はまだ終わってないし、いま連載もしてないんだなぁ。