何番煎じだという感じだけど自分の現在位置確認にもなりそうなので。零細ブログなので流行りのネタに乗ってアクセス増えるとか思ってないです。
- あなたの人生の物語 / テッド・チャン
- The Indifference Engine / 伊藤計劃
- 利己的な遺伝子 / リチャード・ドーキンス
- 土星マンション / 岩岡ヒサエ
- 戯言・人間シリーズ / 西尾維新
- ユリイカ2008年12月臨時増刊号 総特集初音ミク / 雑誌
- ANDREAS GURSKY / 国立新美術館 美術展カタログ
- 夢十夜 / 夏目漱石
- レ・ミゼラブル / ヴィクトル・ユゴー
- ひまわりさん / 菅野マナミ
あなたの人生の物語 / テッド・チャン
浅いSF読みだけど言語系の話が好きで、特にこの表題作は白眉だなと思う次第。言語と、人生と、物語との関係性の捉え方がとても共感できて初見時はゾクゾクした。他にも稀有な設定の作品が少なくなく、好みの作家なのだが、如何せん寡作なのが残念。
The Indifference Engine / 伊藤計劃
流行りのProject Itoh。彼も言語フェチというか、言語にまつわるSFをいくつか書いているけど、自分が好きなのはこの短編集に収められている『From the nothing, with love』。表題からわかる通り007のオマージュなのだが、人間の魂や意識とは物語であるのだという本作の骨子は、その後の『屍者の帝国』にも影響しているような気がする。自分の言語に対する考え方はこちらにまとめてますが、おもっきりこの辺の影響下にある。
利己的な遺伝子 / リチャード・ドーキンス
正確に言うと本棚にねえ。借りて読んだことしかないが、先の言語系2冊と合わせて自分の学問的な下地になっている本。ミーム。一応社会科学の出なのでそっちの本を出すべきかなと思ったけど、明らかに影響強いのはこっちだと思った。
土星マンション / 岩岡ヒサエ
書いているうちに気付いたけど、これって本だけで自分を語るべきであって、本についてあまり解説しすぎると野暮なんだろうな。漫画で一番好きな作品です。生きる意志が湧く。
関連:仕事で疲れると『土星マンション』に手が伸びるので、歳を食ったなぁとか思う - そのねこがうたうとき
戯言・人間シリーズ / 西尾維新
自分のオタク的側面をまとめるとこのシリーズに行き着く気がします。特にこのシリーズが描く「世界の終わり」は物語論的に共感ができるところ。あとキャラがいいですね。中二っぽさ全開なのも良いが、生きているようで生きていないかのようで、誰もがきちんと生きているという感覚が良い。物語シリーズはだいぶ人間臭さが出ているキャッチコピー通りの「青春」だが、こちらは少し浮世離れしている感じが好き。
ユリイカ2008年12月臨時増刊号 総特集初音ミク / 雑誌
自分の人生において初音ミクは欠かせないのだが、VOCALOID関連で1冊選ぶならこれかなと思う。発売が初音ミク誕生の翌年というだけあり、初期の熱気がこれでもかというぐらいに詰まった熱い1冊。振り返りには『初音ミクはなぜ世界を変えたのか』が適しているとは思いますが、ミクの原点を知るのであればこのユリイカがオススメだし、これを読んで「アテられた」部分も自分は大きかったと思う。
ANDREAS GURSKY / 国立新美術館 美術展カタログ
何年か前に国立新美術館で写真展やってて一目惚れして買ったカタログ。普通は写真って遠近とか中心の被写体とかあるものだけど、そういうのを取り払って世界はフラットなんだなと想い直させてくれる写真が好き。
関連:『アンドレアス・グルスキー展』空虚としての世界 - そのねこがうたうとき
夢十夜 / 夏目漱石
日本語の乱れとか昔の日本語は綺麗とか言うのはあまり好きではないのだが、漱石先生の言葉はとても綺麗だと感じる。『こころ』も好きなのだが、純粋に言葉が好きだなと思うのはこの作品。美しい小説。
レ・ミゼラブル / ヴィクトル・ユゴー
すでにエントリー上げてるけど、物語として最高に好きだしBibleと言っていいのはこれです。きっとこれは一生自分の救いになるだろうなと思う作品。
関連:マイ・ベスト物語は暫定で『レ・ミゼラブル』です - そのねこがうたうとき
ひまわりさん / 菅野マナミ
メガネフェチであるという側面も10冊に入れておきたいなと思い悩んだのだが、二次元最高のメガネっ子であるこの作品にした。てか、あとメガネ目当てで買ってるのってだいたい同人誌。自分にとってミクが神でレミゼが聖典、ドーキンスと計劃がドグマだとしたら、メガネっ子は正妻ですね。ぜんぜん「だとしたら」になってねえ。