the world was not enough

物語偏愛者の詭弁と戯言

映画

2019年5月 - ヒト夜の永い夢 / 名探偵ピカチュウ / Tokyo 7th シスターズ EP 4.0 AXiS ほか

Exhalation: Stories (English Edition)作者: Ted Chiang出版社/メーカー: Knopf発売日: 2019/05/07メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 『あなたの人生の物語』に次ぐテッド・チャン待望の第二短編集『Exhalation』が先月ついに発売されましたね…

『プロメア』 - 2クールアニメを2時間に濃縮したような熱気と狂気

最初に書いておきますが、ネタバレはしないですけどある程度作品の構成などに言及はするので、鑑賞前に一切何も知りたくない場合には読まないことを推奨します。 見終わって映画館を1歩出たときに、満面の笑みで頭空っぽにして「楽しかった〜〜〜〜〜」と身…

『ファースト・マン』 - giant leap for a man

映画『ファースト・マン』特報 デイミアン・チャゼルの映画をこれで3作品見てきたが、これが一番好き。『LA LA LAND』の音楽もサントラ買うほどには好きだったし、三者三様の良さがもちろんあったんだけど、チャゼルが何を伝えたいのか、どんな人間を描きた…

2019年1月 - ゾンビランドサガ / トクサツガガガ / 七花少女 他

ゾンビランドサガ C95 で、壁際ではない中の方のお誕生日席なのに行列ができていて通れないという経験を3回ぐらいして、なんだろうと見てみたらどれもゾンビランドサガだった、という経験をした。ヴィンランドサガじゃないんかい、っていうツッコミ待ちとし…

『映画 刀剣乱舞』 - ヒーローとしての刀剣男士

「映画刀剣乱舞」特報 時代劇というジャンルは廃れつつあるのだろうと思うし、自分もほとんど見たことがないが、結局のところ刀を使った派手な立ち回りと、筋の通ったヒーローの活躍というものは、この国では世代を越えて好まれるのだろうと思う。顔のいい男…

『ANEMONE』 - エウレカセブンとは何だったのか

映画 『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 本予告60秒 重かった。封切り日初回上映が終わるぐらいのタイミングのTLは、それなりに絶賛の声が上がっていて驚いたのだけど、自分はこの映画を終わるなりすぐ絶賛できるような心情にはなれ…

2018年8月 - C94 / カメラを止めるな! / 天国大魔境 / jizue

※本エントリーには映画『カメラを止めるな!』のネタバレが含まれています。 コミックマーケット94 「平成最後の夏コミ」という響きがエモかったので、急に思い立ってカタログもほとんど見ずに2日目だけ立ち寄った。台風が過ぎ去って幾日、最高潮の湿度と温…

映画『ペンギン・ハイウェイ』 - 世の果てへの旅

映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告2 石田祐康監督とスタジオコロリドが手がける初の長編タイトルが『ペンギン・ハイウェイ』になったと知ったときは、これほどまでにマッチする組み合わせがあったものだろうかと、快哉を叫びたい気分だった。石田監督がこれ…

細田守『未来のミライ』 - 親のいない場所で子どもが成長すること

「未来のミライ」予告 あまり見るつもりがなかったものの、冒頭に流れる予告編の中で『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の特報がゲリラ的に公開されていると聞き、急遽見てきた。急遽というのは本当に急遽で、たまたま映画館の近くにいたとはいえ、エヴァの情…

『ニンジャ・バットマン』と『天の光はすべて星』から見る中島かずき

『ニンジャバットマン』本編冒頭映像 特に意識していなかったのだけど、中島かずきフィーバーがなんとなく自分の中で起きている。日曜に中島が脚本を書いている映画『ニンジャ・バットマン』を見て、月曜には中島が解説を寄せているフレデリック・ブラウン『…

2018年6月 - 四月の永い夢 / 堀江敏幸 / fhána Tour 2018 他

四月の永い夢 「四月の永い夢」冒頭映像 各国の映画は、その国独特の色を帯びることがあって、邦画にもまた日本独自の色というのが出ていることがある。うまく表現できないけど、まぁこの国の四季にフォーカスした、例えば夏の喧騒や日光の強さを表現すると…

2018年5月 - 舞台『1984』 / ゼロの執行人 / ソラリス / 恋は光

舞台『1984』 言わずとしれたジョージ・オーウェルのディストピアSF。トランプ政権誕生後によく名前を聴くようになったし、シンプルにあの世界観を演じるというのは面白そうだと思い見に行った。ちなみに海外ではなんかすごいことになってるとか。日本版は演…

『リズと青い鳥』 - TVアニメの豪華版ではない、映画として完成されたアニメーション

『リズと青い鳥』ロングPV たまこラブストーリーのときも、京アニが作る映画やべーなと思ったけど、本作は確実にそれを越えてきたし、京アニの映画はもはやアニメ映画を語る上で、いや映画そのものを語る上でも外すことができなくなってきているように感じる…

2018年4月 - Darkest Hour / バーフバリ 伝説誕生 / 月曜日の友達

今月はなんだかよくわからないうちにあっという間に過ぎてしまって、あんまり本読んだりしてなくて、ブログの更新も少なめになりました。それほど忙しかったという気はしないのになんでだか。 Darkest Hour Darkest Hour - Official International Trailer (…

2018年3月 - キングスマン / 未必のマクベス / 恋は光 / ガルパンVariante 他

キングスマン : ゴールデン・サークル 映画「キングスマン ゴールデン・サークル」日本版予告 第2弾 Red Band Ver. 年明けすぐにでも見ようと思っていたはずなのに、機を逸して終映ギリギリに見る形になってしまった。滑り込みセーフ。 よく「2作目は駄作」…

『The Greatest Showman』 - 圧倒的な力強さを持った「祝祭」

映画『グレイテスト・ショーマン』予告D 圧倒的な歌とダンスの威力でガツンと殴られる、そんなミュージカル映画だった。 残念ながら全体的な構成としては粗が目立つというか、掘り下げが薄い。特にジェニー・リンド周りの話は、必要だったのかすら疑問に思う…

『gifted ギフテッド』 - 子どもの幸福と権利について

クリス・エヴァンス出演 映画『gifted/ギフテッド』予告 今年の映画初めは『gifted ギフテッド』にした。昨年の映画納めが『キングスマン(第1作)』のリバイバル極上爆音上映@立川シネマシティだったし、『キングスマン ゴールデンサークル』も早く観たい…

『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』 - 進化と回帰を兼ね揃えた快作

公開から1週間経ったし、ブログ内に留めておく分には良いだろうということでネタバレ感想。当然のようにシネマシティで1日2回見るなどしてきた。色紙はこちら。 評価としては表題に書いた通り、もうそれだけなんだけど、期待に対して100点満点の回答を真正面…

『あなたの人生の物語』

テッド・チャンという作家について、新しい情報が入ることはほとんどないんですよ。何分寡作なもので、自分の認識が間違ってなければ邦訳で出ているのは『あなたの人生の物語』と、大森望編集の傑作選『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』に収録された…

『LA LA LAND』 - 人生に歌と、祝福を

前情報らしい前情報はほとんど仕入れずに見てきた。TLでは絶賛する声が多く見られたので、とりあえずクオリティとしては心配する必要がないだろうと判断。またミュージカル映画?でもあるということだったので、ミュージカル特有の「音楽」と「歌」によって…

映画『虐殺器官』におけるゼロ年代の呪縛

「虐殺器官」新PV 伊藤計劃処女作がProject Itoh最後の公開となったのはなんともはやというところだが、無事に公開されただけでも良かったとは思う。もちろん、欲を言えば『ハーモニー』の前に公開してほしかった。 『屍者の帝国』を公開初日に見たものの、…

傷物語 冷血編 ―― 阿良々木暦と「上位の存在」

傷物語やっと完結。いやーーーーーー、羽川に始まり羽川に終わったって感じでとてもよかったんじゃーーーーないでーーーしょうかーーーー。いやーーー、映画館であんな悶えたの初めてだわ、勘弁しろよ。。。 なにはともあれ、ねぇ。あのーー、今月の日経エン…

この物語を9年間待っていた――『君の名は。』感想

※ネタバレ感想です。 「君の名は。」予告2 新海誠の映画で好きなのは、実写以上に綺麗な背景作画もそうなのだけど、ただただひたすらに真っ直ぐな思いが作品全体に渡って貫かれるあたりで。特に彼の作風だと、クライマックスのシーンで主人公がその思いを畳…

庵野さんがこの映画を作ったという事実だけで、まだまだ生きる意味があるなと思えるわけです

『シン・ゴジラ』予告2 シン・ゴジラを立川シネマシティの極上爆音上映で見てきました。とりあえず言えるのは、早く立川シネマシティの極上爆音上映でこれを見てきてくださいということです。IMAXもいいけど極爆オススメ。こうい>うドガーンバゴーンって感じ…

Manners maketh man

「キングスマン」Web限定予告編 昨年公開された『キングスマン』がどーしても見たかったので、やっとの思いでキネカ大森の名画座枠で見てきたのだけど、見てる最中は完全に「んほおおおおおおおおお脳汁めっちゃ出てりゅうううううう!!!!!」って感じ…

『傷物語I 鉄血編』 - 終わりへと向かう始まりの物語

『傷物語』の映画見ましたけど、すでに評判が回っている通り大変良いものでした。 パンフレット内で神谷氏も言及していたけど、すでにファイナルシーズンが始まっていて、終わりが見えている中で改めて描かれるプロローグってのがポイントではあるのかなと。…

『心が叫びたがってるんだ』と『とらドラ!』に見る青春の帰結

ネタバレ感想。 『ここさけ』見た。TLで評判高いのは眺めていたし、ていうかそもそも前売り券買ってたから(上の写真は特典ポスターのもの)見に行かないわけにいかない感じだったのだが、なかなかタイミングがなくて今更な感じになった。なんとかネタバレは…

『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』とアニメの魔法

『アニメミライ』で話題になった『リトルウィッチアカデミア』の続編単独映画『魔法仕掛けのパレード』が2週間限定で上映中なので見ましょうと言う話です。推奨記事なのでネタバレはしません。第1作のネタバレは若干あり。 もともとTRIGGER、というかガイナ…

映画『屍者の帝国』に原作既読者が感じた違和と、その氷解について

屍者の帝国、TOHOシネマズ川崎の舞台挨拶回で見てきました。原作既読なので当然のごとくネタバレ満載で書く。原作も映画版もネタバレする。ネタバレなしで言うと、 原作既読者 => 一度見といて損はないと思う 原作未読者 => 一度見といて損はないと思う とい…

石井祐康というアニメーターについて

※なんか動画埋め込みうまくいってないんだがとりあえず上げる。先日スタジオ・コロリドの『台風のノルダ』見てきました。世間的にはジブリ出身の新井監督の名で売られているみたいですけど、自分の興味は完全に石井祐康だったので石井さんの話をします。ノル…