the world was not enough

物語偏愛者の詭弁と戯言

2018年10月 - 文字渦 / SSSS.GRIDMAN / 九月の夜の鯨 他

円城塔『文字渦』 文字渦作者: 円城塔出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/07/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 円城塔による悪ふざけと言ってしまうと軽いが、ここまで徹底した悪ふざけもそうそうないし、突き詰められた遊びというも…

内藤泰弘『血界戦線』 - Hello, world !

今更ながら、アニメ『血界戦線』第1期を Amazon Prime ビデオで見終えた。春ぐらいからチビチビと、チビチビと、終わらせたくない思いで少しずつ楽しんでいたけど、ようやく見終えた。これはここ数年で最高のアニメだった。自分にとって。 自分の好きな作品…

仲谷鳰『やがて君になる』 - 恋と理屈

恋は心でするだとか本能でするだとか、とかく考えても頭でどうしようかと思い描いてもその通りにはならないものであり、ままならないから恋なのだというのはよく言う話ではある。もうすぐ『とらドラ!』の Complete Blu-ray BOX が出るわけだけど、あのアニ…

2018年9月 - アニ雑団終了 / 犬はどこだ / ぱらのま 他

松井恵理子・松嵜麗の声優アニ雑団 ありがとうごさいましたーーー!!!!#アニ雑団 #AbemaTV pic.twitter.com/6seuzutPIO— 松井 恵理子 (@ErikoMatsui) 2018年9月18日 終わってしまった。アニメはそれなりに見るけれど、声優事情には滅法弱い自分がここ数年…

アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』 - キラめきの在り処

スタァライト、されちゃいました。 キービジュアルを見て、何か惹かれるものがある作品だなと思っていた。聴けば監督は古川知宏で、ということは幾原邦彦の系譜なわけで、言われてみれば騎士風の衣装に剣を持った少女たち、意味がわかるようでわからないよう…

kashmir『ぱらのま』を読んでサンライズエクスプレスへ乗りに行った

ぱらのま 1作者: kashmir出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2017/01/31メディア: コミックこの商品を含むブログ (6件) を見る kashmir の『ぱらのま』がすごく好きで。鉄分多めのダウナー系女子が、鉄道を使って一人旅をする、ただそれだけの漫画なのだけど、…

2018年8月 - C94 / カメラを止めるな! / 天国大魔境 / jizue

※本エントリーには映画『カメラを止めるな!』のネタバレが含まれています。 コミックマーケット94 「平成最後の夏コミ」という響きがエモかったので、急に思い立ってカタログもほとんど見ずに2日目だけ立ち寄った。台風が過ぎ去って幾日、最高潮の湿度と温…

初音ミク『マジカルミライ2018』 - ひっくり返す11年目、グリーンライツが彩る未来

2014年以来の大阪東京2か所開催となった今回、せっかくなので両方に参加することにしてみた。大阪、過去にはUSJ目的で行ったのとオフ会目的で行ったのの2回しか記憶になくて、実のところあんまりちゃんと観光したこともなかったのだけど、エネルギッシュな街…

映画『ペンギン・ハイウェイ』 - 世の果てへの旅

映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告2 石田祐康監督とスタジオコロリドが手がける初の長編タイトルが『ペンギン・ハイウェイ』になったと知ったときは、これほどまでにマッチする組み合わせがあったものだろうかと、快哉を叫びたい気分だった。石田監督がこれ…

2018年7月 - ナナシス武道館ライブ / メイドインアビス / 自宅でFUJI ROCK 他

Tokyo 7th シスターズ メモリアルライブ『Melody in the Pocket』 武道館を出たぐらいのとき、わちゃわちゃとした人の群れの中から「ナナシスはアニメをやっていないのに、これほどの物語性を持って、エモいライブを作れるというのはすごい」というような話…

細田守『未来のミライ』 - 親のいない場所で子どもが成長すること

「未来のミライ」予告 あまり見るつもりがなかったものの、冒頭に流れる予告編の中で『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の特報がゲリラ的に公開されていると聞き、急遽見てきた。急遽というのは本当に急遽で、たまたま映画館の近くにいたとはいえ、エヴァの情…

『ニンジャ・バットマン』と『天の光はすべて星』から見る中島かずき

『ニンジャバットマン』本編冒頭映像 特に意識していなかったのだけど、中島かずきフィーバーがなんとなく自分の中で起きている。日曜に中島が脚本を書いている映画『ニンジャ・バットマン』を見て、月曜には中島が解説を寄せているフレデリック・ブラウン『…

2018年6月 - 四月の永い夢 / 堀江敏幸 / fhána Tour 2018 他

四月の永い夢 「四月の永い夢」冒頭映像 各国の映画は、その国独特の色を帯びることがあって、邦画にもまた日本独自の色というのが出ていることがある。うまく表現できないけど、まぁこの国の四季にフォーカスした、例えば夏の喧騒や日光の強さを表現すると…

阿久津隆『読書の日記』と、fuzkueというカフェについて

読書の日記作者: 阿久津隆出版社/メーカー: NUMABOOKS発売日: 2018/06/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る お気に入りのカフェの店主が商業出版で本を出す、という、おそらく今後生きていても二度とはないかもしれない経験をした。 新宿と…

米代恭『あげくの果てのカノン』完結

あげくの果てのカノン 5 (ビッグコミックス)作者: 米代恭出版社/メーカー: 小学館発売日: 2018/06/12メディア: コミックこの商品を含むブログ (4件) を見る 愛を貫くことは美徳とされる。それは純愛とも呼ばれ、一時は献身的な愛をテーマにしたドラマや映画…

『HUGっと!プリキュア』- 誰だってヒーローになれる

【ニュース】『HUGっと!プリキュア』第20話よりあらすじ・先行場面カットが到着!キュアマシェリ&キュアアムールの変身シーンに注目! #precure #プリキュア https://t.co/RLprr4xO8r pic.twitter.com/Mg8iEbd6Wt— アニメイトタイムズ公式 (@animatetimes)…

2018年5月 - 舞台『1984』 / ゼロの執行人 / ソラリス / 恋は光

舞台『1984』 言わずとしれたジョージ・オーウェルのディストピアSF。トランプ政権誕生後によく名前を聴くようになったし、シンプルにあの世界観を演じるというのは面白そうだと思い見に行った。ちなみに海外ではなんかすごいことになってるとか。日本版は演…

whoo『W』 - Thanks for welcome back.

昨年、2017年に買ってよかったもの - the world was not enough でも書いたのだが、かつてよく聴いていたボカロPのwhooさんが音楽活動を再開された。彼が同人で販売したCDはだいたい買っていた。静かなのだけど、丁寧に編まれた音の重なりが本当にメロディア…

『リズと青い鳥』 - TVアニメの豪華版ではない、映画として完成されたアニメーション

『リズと青い鳥』ロングPV たまこラブストーリーのときも、京アニが作る映画やべーなと思ったけど、本作は確実にそれを越えてきたし、京アニの映画はもはやアニメ映画を語る上で、いや映画そのものを語る上でも外すことができなくなってきているように感じる…

2018年4月 - Darkest Hour / バーフバリ 伝説誕生 / 月曜日の友達

今月はなんだかよくわからないうちにあっという間に過ぎてしまって、あんまり本読んだりしてなくて、ブログの更新も少なめになりました。それほど忙しかったという気はしないのになんでだか。 Darkest Hour Darkest Hour - Official International Trailer (…

『宇宙よりも遠い場所』 - まっすぐに進むための物語

なんだか粒揃いだった2018年1月期のアニメのなかで、『宇宙よりも遠い場所』がここまで自分にとって重要な作品になるとは思っていなかったし、世間的にこれほどの評価を受けるというのも予想外だった。そしてそれは嬉しい予想外だった。とても良い作品に出会…

2018年3月 - キングスマン / 未必のマクベス / 恋は光 / ガルパンVariante 他

キングスマン : ゴールデン・サークル 映画「キングスマン ゴールデン・サークル」日本版予告 第2弾 Red Band Ver. 年明けすぐにでも見ようと思っていたはずなのに、機を逸して終映ギリギリに見る形になってしまった。滑り込みセーフ。 よく「2作目は駄作」…

『ゆるキャン△』 - ゆるく楽しむ、ゆるくつながる

決まったやり方なんてなくて、自分のやり方で楽しんでいいんだよ、という良い意味でのゆるさが心地良い作品だった。 そもそもにしてメインキャラクターたちが1つのクラスタというわけではないのが結構新鮮。主人公のなでしこは野クル=野外活動サークルとい…

石戸諭『リスクと生きる、死者と生きる』 - 「正しさ」について

リスクと生きる、死者と生きる作者: 石戸諭出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2017/08/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る 読んだ。石戸諭氏のことは、毎日新聞に勤めていらした頃から、Twitterでフォローする形で何年か…

『The Greatest Showman』 - 圧倒的な力強さを持った「祝祭」

映画『グレイテスト・ショーマン』予告D 圧倒的な歌とダンスの威力でガツンと殴られる、そんなミュージカル映画だった。 残念ながら全体的な構成としては粗が目立つというか、掘り下げが薄い。特にジェニー・リンド周りの話は、必要だったのかすら疑問に思う…

MMD杯で、あり得たかもしれない「けもフレ2期」に思いを馳せる

けものフレンズのアニメ2期を巡る一連の騒動、結局確定的な情報がぜんぜん出てこないので誰を責めるとかそういう気持ちにはなれないんだけど、しかしアレだけもてはやされた「奇跡」と「優しさ」の結末がこれかーーーっていうのは、もうどうにも悔しくて悲し…

4U 1st Live『The Pres"id"ent 4U』 - アイドルゲームにおける「自由」

【Tokyo 7th シスターズ】KARAKURI / 4U New EP「Winning Day / Lucky☆Lucky」Trailer 【Tokyo 7th シスターズ】4U 1st Mini Album『The Present "4U"』 Trailer 彼女たちは主役ではない。4Uはアイドルゲーム『Tokyo 7th シスターズ』に登場する、主人公たち…

ヒトリエ ✕ UNISON SQUARE GARDEN『nexUs vol.4』

ヒトリエが主催するツーマンライブ『nexUs』、vol.4がUNISON SQUARE GARDENというアツすぎるゲストだったので迷わず行ってきた。この組み合わせ、さすがにアツすぎてヤバすぎるんでは、と思ってはいたけれど、本当にアツくて最高で、ライブ終わってから「あ…

『gifted ギフテッド』 - 子どもの幸福と権利について

クリス・エヴァンス出演 映画『gifted/ギフテッド』予告 今年の映画初めは『gifted ギフテッド』にした。昨年の映画納めが『キングスマン(第1作)』のリバイバル極上爆音上映@立川シネマシティだったし、『キングスマン ゴールデンサークル』も早く観たい…

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』 - 期待通り過ぎるTRIGGERのロボットアニメ

TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」ティザーPV 好きなアニメーターを挙げると、庵野秀明、鶴巻和哉、錦織敦史、今石洋之、吉成曜、馬越嘉彦、田中将賀と言ったところで、まぁ見事にとある方向に傾いているわけなのだけど、そんな自分から見て『ダー…