the world was not enough

物語偏愛者の詭弁と戯言

2018年7月 - ナナシス武道館ライブ / メイドインアビス / 自宅でFUJI ROCK 他

Tokyo 7th シスターズ メモリアルライブ『Melody in the Pocket』

Image from Gyazo

武道館を出たぐらいのとき、わちゃわちゃとした人の群れの中から「ナナシスはアニメをやっていないのに、これほどの物語性を持って、エモいライブを作れるというのはすごい」というような話が聴こえてきて、それは確かにそうかもしれないと思った。アニメではなくて、ゲームと3回のライブで積み重ねた物語を、その場の全員が共有し、そしてそれを踏まえた演出でここまで盛り上がれるというのは、ファンに恵まれているのもあるし、ライブの演出がよく練られていたということでもある。とても頭が悪い感想を言うと、とにかく「エモい」に尽きるライブだった。武道館のセンターステージ。そのさらに中央の奈落から、円陣を組んだ777シスターズのメンバーがせり上がってきたところで、この日のライブは最高のものに違いないと思った。

正直に言えば、自分の推しはこの日のライブには出ていないので、いろいろ思うところがあったりもするのだが、そういった主観は脇に追いやるべきかなと評価している。ライバルユニットや先輩ユニットも登場する、周年のライブは「Tokyo 7th シスターズ」というコンテンツ自体のお祭りであり、今回の「メモリアルライブ」と銘打ったこの舞台は、あくまで「ナナスタ」という小さな事務所が、自ら掴み取った夢の時間だったのだ。そういう文脈を違和感なく納得させる力がある3時間だった。

演奏面での圧巻は QUEEN of PURPLE 。そもそものハードロックテイストな曲目がどれもカッコいいのだが、それに見合ったパフォーマンスをメンバーそれぞれが身に付けていて、歌だけではなく見ていても楽しめる、熱くなれる。おまけに「ライブでのサプライズ新曲披露」などという、リアルなロックバンドのような芸当までやってみせた。正統派アイドル路線ではないけれど、音楽面でナナスタを牽引できるユニットが確立されたことは大きいと感じた。

メイドインアビス (7)

この漫画の、というのか、つくし先生の真骨頂はクリーチャー(と言っては気の毒な面々もいるが)デザインなどに見られる「質感」なのかもしれないと思わされた最新刊。例えば、表紙への抜擢という大出世を果たした「マァァさん(仮称)」で言えば、もし近くにいたらきっと見た目は可愛らしいのだけど、絶対綺麗ではないしあんまり近寄ってほしくはない嗅ぎたくはない、でも可愛らしくて憎めないみたいな、そういう精緻な感情を「質感」の描写によって引っ張り出して、掻き乱してくる漫画だなと思う。冒険ってきっと本来はこういうもんだ。楽しくて清々しいだけじゃなくて、汚くて、危なくて、臭くて、痛くて、怖い。でも、先に進むことはやめられない。

6巻から広げた風呂敷をさらにもう少し広げつつ、山を作ったところで「成れ果て村」編も中盤といったところか。気になる要素がバラまかれすぎて居ても立ってもいられないので、次巻でググッと回収してくれることに期待。しかし、またこう絶妙な性癖をつくキャラが出てきたね。。。

ヤマノススメ サードシーズン


『ヤマノススメ サードシーズン』PV第2弾【2018年7月放送開始】

今季のアニメはまだこれしか見ていない。15分アニメってサクッと見られてとても気が楽なんだけど、そういうのに慣れていくとオタクとして老化してしまいそうで怖い。

この作品は、地に足をつけた丁寧な描写が多くてとても好き。登山を趣味にしている女子高生、なんて現実にそれほど多くはないだろうし、背伸びをしているようにも見える。でも、特にあおいについては母親に「登山が危なくないこと」をちゃんと説明しなくちゃいけなかったり、学校ではクラスの子たちと上手く喋れずにいたり、毎話描かれる壁は等身大で、それにすごく安心する。今回も2クールかな?だと嬉しいんだけど。

FUJI ROCK FESTIVAL '18

始めに断っておくと行ってない、行ってないです。YouTube でライブ中継があるというのをたまたま知って、金曜の1日目だけ、仕事や勉強の片手間に見ていた。目当てはほぼ jizue 。8月に、初めてワンマン(Guest. toe)に行くのがとても楽しみ。FUJI ROCK でのパフォーマンスも圧巻だった。

他で目にとまったところだと、サカナクションとODEZSA。どちらも夜のステージで、光をふんだんに使った演出がいずれもカッコよくてハマっていた。特に ODEZSA は初めて聴くグループだったのだけど、サカナクションと同様にエレクトロな音楽を背景としながら、各メンバーが肩から吊ったドラムを盛大に叩く、なんともアナログで野生的なパフォーマンスに、画面越しでも昂ぶらされた。ステージが終わって、すぐ Spotify を開いて復習ができるというのは、なんていい時代なんだろうな、と思ったりした。